台湾といえば屋台などでの食べ歩きが楽しみのひとつですが、時には趣向を変えて、山の麓に建つラグジュアリーレストランを訪れてみませんか。
今回は洗練された台湾素食コースの名店を3軒ご紹介します。
素食文化が成熟している台湾
台湾にベジタリアンが多い理由とその割合
台湾にはベジタリアンが意外と多く存在します。その理由として仏教や道教といった宗教が関係しています。
その数は台湾人の7人に1人(およそ320万人)を超えるとも言われ、人口比率ではインド、メキシコに次いで世界第3位です。
台湾の「素食」に使われている食材
台湾ではベジタリアンフードのことを「素食(スーシー)」といい、街の食堂から、高級レストランまで素食に関する店が驚くほど充実しています。
素食は野菜類のほか、タンパク質を多く含む大豆製品が主流です。台湾で食べることができる大豆ミート(大豆製の代替肉)は、味も見た目も本物の肉との差がほとんどなく、そのクオリティは世界的にも注目されてきました。
最近では日本でもヴィーガンを謳う店を多く見るようになりましたが、大豆素食の完成度に関してはまだまだ台湾には及ばないようです。
①【陽明春天】ヤンミンチュンティエン)
まるで牛肉?な茸のステーキに驚嘆
メイン料理であるヤマブシタケ(猴頭菇)のステーキは、味も食感も肉そのもの。素食コースを選んだはずの自分を疑ったほどです。
また、食後にいただいた手作り豆花では、目の前で木桶にフレッシュな豆乳を入れて作るという珍しい体験もできました。
3年連続でミシュランに輝く名店
ミシュラン・グリーンスターを3年連続獲得した、まさに台湾ガストロノミーを牽引する存在となった「陽明春天」。
台北市内の大安区にも店舗を構えていますが、本店(陽明総店)にはその自然豊な環境を含め、足を延ばす価値があります。
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②【食養山房】シーヤンシャンファン
四季折々の料理で心身を整えて
「食養山房」では肉や魚を使用した葷素コースと、ベジタリアン向けの素食コースが用意されています。
看板メニューでもある蓮花敦湯は、スープの上に置かれた蓮の花がふんわりと開いてくるという美しい演出に目を奪われます。
食後は自然豊かな敷地内を散策
交通手段は車のみとなる、まさに仙境といった感の「食養山房」ですが、食後の散策を楽しみにしている人も少なくありません。
建物2階のテラスからも美しい山や川が臨むことができ、大自然の滋養と心洗われる時間を求めるゲストの大切な場所になっています。
平日は一週間前、休日は一か月半ほど前に予約することをおすすめします。
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③【春餘園子】(チュンユーユェンヅ)
茶人のオーナーが紡ぐ浙江料理
新鮮かつ旬のものにこだわった浙江料理は、日本の懐石料理のような繊細な味わいと、目を引くビジュアルが印象的です。
季節毎の素材を惜しみなく活かしたメニューの数々は、リピーターも満足できる内容となっています。
禅の世界観をスタイリッシュに表現
淡水の山の中に10年もの歳月をかけて創り上げられたプライベートレストラン春餘園子には、オーナーである唐氏の美意識が詰め込まれています。
広い舞台にキャンドルが灯されたメインダイニングのほか、手入れの行き届いた庭園や茶室なども用意されており、時折イベントなども開催。
また新北市板橋区にある「豐華小館」は、同オーナーによる系列レストランとして知られており、非常に評判の高い一軒となっています。
※時間やメニュー価格は変更の可能性があります。
※最新情報は各公式HPよりご確認ください。